伝説の剣士 継国縁壱

2021年4月17日

こんにちは。

鬼殺隊の始祖で始まりの呼吸の剣士、継国縁壱の壮絶な人生にスポットを当てたいと思います。縁壱の一挙手一投足は、時代を超えて炭治郎たちにも影響を与えています。どんな人生だったのかネタバレありで紹介します。

概要

鬼殺隊の始祖であり、始まりの呼吸である「日の呼吸」の使い手です。炭治郎が付けている花札のような耳飾りは、縁壱からもらい受けた先祖(炭吉)から代々受け継がれてきたものです。耳飾りの剣士の本名は「継国縁壱」、十二鬼月最強の鬼である上弦の壱・黒死牟こと継国巌勝の双子の弟です。

幼少期

縁壱が生まれた時代、双子は跡目争いの原因になるため不吉とされていました。生まれつき不気味な痣もあったことから父親は縁壱を殺そうとします。しかし母親の猛反対から「10歳になったら寺へ行かせ出家させる」ことになりました。

兄の巌勝とはかなり落差のある環境で育てられました。そのせいか7歳になるまで口をきかず、家族には耳が悪いのだと勘違いされていました。

縁壱の運命を変えたのは、巌勝に剣術を教えていた者から簡単に持ち方と構え方を口頭で軽く聞いた時でした。それだけで打ち込んでみよと言われた縁壱は4発叩き込み、失神させてしまったのです。彼の強さの秘密は生き物の身体が透けて見えることでした。骨や筋肉の動きから相手の動作を予測できるのです。

縁壱は自身の才能を知ったら、父親は縁壱こそ跡継ぎに相応しいと考え直すに違いないと気づき、母の死をきっかけに予定よりも3年早く家を出るのでした。しかし、寺には行かなかったようで行方不明になりました。

妻との出会い、そして鬼狩りへ

縁壱は寺に行かず、あてもなく道を走り続けていました。途中、一人の少女「うた」と出会います。田んぼで桶を持ったまま動かない、うたに何をしているのか聞くと、「流行り病で家族みんな死んでしまい寂しいから、田んぼにいる、おたまじゃくしを連れて帰ろうとしている」とのこと。

しかし親兄弟と引き離されるのが可哀相だと、結局うたは連れて帰るのを止めます。それを聞いた縁壱は自分が一緒に家に帰ろうと申し出るのでした。10年後二人は夫婦になります。しかし縁壱の留守中に、うたと腹の子が鬼に惨殺されてしまいます。この事件をきっかけに、縁壱は鬼狩りへの道を進むことになります。

巌勝との再会

巌勝は野営していたところ鬼の襲撃に遭います。間一髪のところ救ったのは縁壱でした。縁壱は強く、非の打ちどころが無い人格者になっていました。縁壱に嫉妬心を抱いていた巌勝でしたが、一緒に修行を重ねるなかで実力の違いを見せつけられます。

縁壱は既に日の呼吸を極めており、その剣技を教えようとするのですが、誰も同じように出来ませんでした。そのため、縁壱はそれぞれの適正に合わせてアレンジした呼吸法を伝授します。そこから今日に伝わるといった呼吸法が生まれました。巌勝もこのようにして月の呼吸を会得しました。

鬼舞辻無惨との対決

縁壱が鬼狩りになってから、ある日のこと、鬼の始祖、鬼舞辻無惨に出会います。日の呼吸の剣技と体の再生を遅らせる赫刀の力で無惨をあと一歩のところまで追い詰めます。

しかし、止めを刺そうとした瞬間に無惨は肉体を弾けさせて逃亡しました。

無惨を倒せず、無惨といた珠世という鬼を見逃したこと、さらに鬼狩りの兄が鬼となったことへの責任を問われて、縁壱は鬼殺隊から追放されてしまいました。

日の呼吸の継承

鬼殺隊を追放された縁壱は、鬼から命を救ったことをきっかけに親しくなった炭吉の元を訪ねます。縁壱にとってそこは心を開ける数少ない場所の一つでした。

炭吉の妻すやこは、縁壱に「剣の型が見たい」とせがみ、それに応えた縁壱の動きを炭吉は目に焼き付けました。炭吉は縁壱から譲り受けた「耳飾り」と「日の呼吸」を後世に伝えることを約束します。日の呼吸はヒノカミ神楽として、驚くほど正確に型が後世に残りました。

黒死牟(継国巌勝)との対決

400年前の赤い月の夜、齢80歳の老人になる縁壱が黒死牟の前に立ちふさがりました。

黒死牟は老人と言えば刃を向けてくる者は一刀両断にすると思っていた次の瞬間、両肩に岩を乗せられたが如く、縁壱の威圧感で空気の重さが増したと感じました。構えには一分の隙も無く、黒死牟に一太刀を浴びせます。しかし、次の一撃が放たれることは無く、縁壱は直立したまま寿命が尽きて亡くなりました。

縁壱の家族

朱乃あけの

縁壱の母。物静かでおっとりした、家族思いな人物。歌や笛を特技としている。病により24歳で亡くなった。

縁壱の父

愛妻家な縁壱の父。不吉とされた双子の弟として生まれた縁壱の痣を見て、不当な扱いをした。35歳で亡くなる。

巌勝みちかつ

縁壱の兄。幼い頃は縁壱に同情的だったが、いつしか弟の才が眩しく映るようになった。鬼狩りを経て上弦の壱・黒死牟こくしぼうとなる。

特殊能力

あざ

縁壱と同じようなが発現した者は、格段に力が向上しました。しかし一時的に力を向上出来たとしても、それは寿命の前借に過ぎず、25歳となる前に命尽きる者が絶えませんでした。

赫刀かくとう

赫刀の状態で鬼を斬ると鬼の再生力を阻害し、鬼に強烈な苦痛を与える力を宿す様になります。後の鬼狩り達は刀を最大限の握力で握る、刀同士をぶつけあうなどの方法で赫く変化させました。

透き通る世界

よく聴こうとする時、目を閉じるのと同様に、必要な動作だけに集中し、他の感覚を閉ざすことで、相手の体が透き通って見える領域に到達する。縁壱は幼い頃から、誰に教わることなく、生まれながらにしてこの不思議な能力を習得していた。

まとめ

天才であるが故、孤独だった縁壱。そんななか炭吉一家との他愛もない会話が、縁壱にとって癒しとなっていたのでしょう。そして、縁壱が残した技術や精神が継承されて、炭治郎たちが無惨を打ち破ることが出来たのだと思います。